郷土愛とビジネスセンス、両方持ってるところがかっこいい!地域産品のギフト商品化セミナーin信州

 

 

セミナー概要

 

9月4日、上田のコワーキングスペースHanaLab.さんで行われた、「地域産品のギフト商品化セミナーin信州」に行ってきました!

セミナーは2部構成で、前半は「上田方面で何かしようとすると必ず名前が上がる」でおなじみ、Loop38のプロデューサー&デザイナーの間島賢一さんによる「伝わるをデザインから考える」ワークショップ。後半は地元カンパニーの代表児玉光史さんと近藤貴馬さんによる「カタログギフトで販路を広げる」という地域産品カタログギフトの出品説明会でした。

主な参加者は、農家の方、地域産品を加工販売しているお店の方、自治体の方など。私はちょっと浮いていました(笑)。

 

心が動くデザインとは何か

 

前半は、間島さんの「心が動くデザイン」とは何かという説明の後、「100円のりんごが500円の価値になるアイデアは?」というお題でアイデアを出し合い、グループごとに発表するワークショップ。

デザインとは、単純に色や形などの見た目だけの話ではなく、「価値を高めるためのアイデアを考える」段階から始まっていること、裏を返せば、「アイデアやデザイン次第で、同じ商品でも価値が変わる」ことが、農家の方など普段デザイン業とはあまり接点がない方にもスムーズに伝わったのではないかなと思いました。

まずは「デザインって色や形だけじゃなくて、価値を高めるアイデアを考えるところから始まってるんだよ!」という部分にとってもとっても共感!

そして、これをデザイン業とはあまり接点のない方にも、短時間&スムーズに伝えるワークショップの構成や間島さんの説明も、すごく参考になりました。これがなかなか難しく、私も課題に思ってる部分だったので、思わぬところで勉強することができてトクした気分です。

 

郷土愛とビジネスセンス、両方持ってるところがかっこいい!

 

後半は、「地元カンパニー」や「東信州のギフト」の説明、実際に出品する際の手順など、かなり具体的な内容。

児玉さんは「説明しないといけないことが多すぎて!オレ、もっと面白いのに!面白く話せるのに!」と最後におっしゃっていましたが、いやいや、すんごく面白かったです。(と当日も直接お伝えしましたが、しつこくまた書きました)

地元カンパニーは、結婚式などでよく配られるカタログギフトの東信州産品版「東信州のギフト」や、地元に戻りたい人が集まって地元に帰る準備をする「地元準備室」、「信州若者1000人会議」の企画など、都市部と地元のヒト・モノ・カネをつなぐ活動を行っている「会社」。

そう!会社なんですよ!それがもう、かっけー!です。惚れます。

なにしろ私が1番かっこいいと思ったのは、郷土愛や志という地域活性化の源と「ちゃんと儲かるようにしよう」というビジネスセンスの両方をがっつりと兼ね備えていること。もちろん別に銭ゲバ的な意味ではなくて、価格競争ではなく価値を発信して対価を得ようという意味です。ここの両方を持っている組織って、割合としてはそんなに多くはないのではないでしょうか。

もともと代表の児玉さんが長野県のアスパラ農家の「セガレ」で、その後東京で進学&就職しIT企業でバリバリ営業をやった後、地元カンパニーを立ち上げたという経緯がそのまま会社の強みになっている感じです。なので、どの企画も「地元の良さが都会の人にしっかり伝わりつつも、地元の生産者もきっちり儲かる」という仕組みになっています。

いわゆる手弁当で地元のPRをするというのは、私は関わったことはありませんが、やはりしんどいのではないかなあと思います。個々ももちろん大変でしょうし、中心人物が何らかの事情で活動が難しくなったときにぷっつり途切れてしまいそうな脆さを感じてしまうのです。

きちんとお金を回すことで、そういった活動を安定して長く続けられるのではないかなと私も考えていたので、それを実現している地元カンパニーさんの存在を知ったときには「そうそう、それそれ!やってくれてありがとう!」的な、スカッとした爽快感がありました。

 

価値を高めるためのクリエイティブ

 

また、間島さんなどのデザイナーを巻き込んだり自社でライターを雇用したりと(ここで雇って長野に連れて帰っちゃうかっこよさね!)「価値を高める」ためにクリエイティブにもこだわっているところも、すごく素敵です。

ギフトカタログは商品ごとに1枚のカードになっていて、表は商品写真だけでなく生産者と生産者に関わりの深い人(生産者のセガレが多いです)の写真も。裏は商品説明とともに表の写真の2人による「商品の思い出について」の会話が書かれています。

こういった想いやこだわりを伝えることは商品の価値を高めることにつながりますし、カード作りのための取材が親子の会話のキッカケになっていたりして、本当に買い手と売り手の両方がハッピーになる、ちょっとほっこりするカードです。

私は地元カンパニーのまわしものでも何でもありませんが、PRにもなり、商品の価値を高める方法についても学べると思いますので、もしこれを読んで興味を持たれた生産者の方がいらっしゃれば、ぜひ検討してみることをオススメします。

 

感想まとめ

 

というわけで、すごく刺激を受けて爽快な気持ちでしな鉄に乗って帰ってきました。

間島さんの「デザインは色や形だけじゃなくて、価値を高めるアイデアを考えるところから始まっている」という教え、地元カンパニーさんの「郷土愛や志とビジネスセンスの両方をがっつりと兼ね備えている」事業姿勢。私がやってみたいと思いつつもまだ追いついていないことを実現している方々の話を聞くことができて大満足です。

 

おまけ、そして妄想へ

 

私は佐久に来て、その良さを知れば知るほど、ポテンシャルを活かしきれていないようなもどかしい思いを感じていました。

そのひとつが野菜で、海の幸やブランド牛みたいに派手でキャッチーではないけれど、地元の採れたて野菜のしっかりとした美味しさをもっとアピールできたら面白いんじゃないかなと思っています。

最初は「東信州のギフト」のような通販で味わってもらって、美味しいと思ったら現地で収穫&自分たちで調理して食べるような体験ツアーができたら、すごく喜ばれそう。夜は星を見たりシーズンなら蛍を見たり、何泊か滞在してハイキングや川遊びを楽しんだり。雨や雪だったら地元の工芸品を習ったり、ジャムやパンを自分で作って食べたり。

クリエイティブは森ガールや山ガールっぽいナチュラルでかわいい感じにして…と妄想ひろがりまくりです。もしあったら、自分も子どもと一緒に参加したい!

実際に、商店街の子ども向け農業体験イベントも、うっかりしていたらすぐに満員になってしまってキャンセル待ちの状態。やっぱりすぐに申し込めばよかった!と後悔しているところです。

なんだかちょっと、こういったことも形にしていきたいなと思ったセミナーでした。

 

地元カンパニー
http://www.jimo.co.jp

東信州のギフト
http://gift.jimo.co.jp/higashishinshu

地域産品のギフト商品化セミナーin信州
http://www.jimo.co.jp/gift/2408

 

※追記※

「東信州のギフト」のカードは地元カンパニーの取締役の方がデザインされたそうです。そんな方が(外部ではなく)社内にいるなんて、ますますかっこいいなあ。すごい。

 


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